天使と悪魔の記録

 

一般ピープルの幼稚園事情・1

幼稚園の入学が大変なのは、なにも有名私立だけではないのです。
一般人には、一般人なりの大変な苦労があるんです…。

1.幼稚園選び
夏休みが終ったころから、公園のお母さん達の話題は専ら幼稚園の話になる。
私たちの住む地区は比較的幼稚園が多く、幼稚園選びも大変だ。

通える範囲にある主な幼稚園は、
カリスマ2大幼稚園の、SB幼稚園とKS幼稚園。
芸能人のご指定のW幼稚園、お嬢様学校のSJ幼稚園、
延長保育(時間外預かり)のあるSR幼稚園、A幼稚園、EK幼稚園、SK幼稚園、NH幼稚園。
その他、夫の一族全員が卒園したMY幼稚園、もうすぐ閉鎖の噂のT幼稚園など、
数え上げたらきりがない。

この幼稚園一つ一つの情報を、先輩ママから情報を得る。
公園のママ達のネットワークは、すごい。
一つ聞けば、あっちからこっちから全国規模(ほんとに)で膨大な情報が得られる。
口コミってのは、侮れない。

私は仕事を仕事をしているので、延長保育があるところが大前提だった。
でも、やはりそういうお母さんは多いので、延長のあるところはかなり人気が高い。
延長保育のある幼稚園の中で、私の第一希望はSR幼稚園だった。
ここはリトミック教育を軸にした幼稚園で、とても小さく家族的な幼稚園だ。
園庭も小さいので、募集は毎年少なく25人だけ。
でも、人気が高いので毎年高い倍率になる。
SR幼稚園を第一志望に、いちばん近くて募集の多いEK幼稚園、
温水プールのあるA幼稚園のどちらかを第2志望にしようと決めた。

その頃に義母が、2大カリスマ幼稚園の一つ、KS幼稚園に強力なコネがあるとい
いだした。
KS幼稚園は自由教育をモットーにした幼稚園で、
区外からも多数の応募がある、とても人気の高い幼稚園だ。
自由教育がモットーで、幼稚園に来たらもう何をしてもいいらしい。
外で遊んでもいいし、お絵書きをしても、歌を歌ってもなにをしても、
とにかく子供のやりたいことを第一優先にさせてくれる。
何をしても怒られない、子供にとっては天国のような幼稚園だ。
私がその幼稚園の噂を聞いたのは、こなつが産まれたばかりの時。
なんて良い幼稚園だろう!子供にとって理想的じゃないか!とその時は思ったが、

現在のこなつの暴れん坊ぶりを見ていて、
この子を自由にしたらどんな子になるんだろうと恐ろしくなった。
その幼稚園を出て、やはり自由にさせてくれる私立小学校にでも行かせられれば
いいが、
こなつが行くのはおそらく近所の区立小学校。
今まで好き勝手なことさせてもらってたのに、
小学校に入ったとたんアレやりなさい、コレやりなさいと締めつけられて、
果たして言うことを聞くことができるだろうか…。
とってもありがたいお話だったが、丁重にお断りした。
もっとも、いくら強力なコネがあったとしても、
あの人気では簡単に入れるとは思えないけど…。

こなつの第一志望は SR幼稚園とし、
第2志望の幼稚園をどこにするか決めなければならなくなった。
まず、一番近所のEK幼稚園の評判を聞く。
1歳上のHNちゃんが通っていると聞き、公園であった時に聞いてみた。
すると、もう退園したという。
おとなしいHNちゃんを庇ってくれるのでなく、
もっと頑張りなさい!出来ないなら置いていくわよ、
という園の対応に我慢ならず退園したという。
その他のお友達に聞いても弱い子はおいていかれる、
園長先生が横暴など良い評判が聞こえてこない。
でも、一様にみんな「こなつは強いから、あそこでも大丈夫よ。」
と、太鼓判を押してくれた。元気な子供には、とっても過ごしやすい環境らし
い。
でも、私はEK幼稚園は候補から外した。
次に、A幼稚園。ここは設備が良く、一斉教育。
他のお母さん方評判も結構良かった。
電話してみると、職員の方の対応も優しい。
第2希望はここにしようと決めた。

SR幼稚園の説明会は10月の半ばで、その前に願書の配付がある。
SR幼稚園は父母の熱心さを一番にかうということで、願書受け取り10番以内は
絶対条件。
朝9時からの配付だったので、私は8時前から並んだ。
まだ、誰も並んでおらず一番だった。
結局、9時前に並んだのはいつも遊んでいるRK君のパパと、もう一人の方だけ。

何だか拍子抜けしたが、とにかく願書の配付1番をゲットした。

その次にあるのは、説明会。
いつでも自由に見学が出来る幼稚園が多いが、SR幼稚園は日にちが指定されていた。
RK君、EMちゃん、YU君のママ達と一緒に出かける。
説明会だけで、80人以上来ていた。受かるのは、たった25人…。
説明会が始まった。園長先生自ら丁寧に説明してくださる。
一斉教育であること。遊ぶときと、学ぶときのけじめをきちんとつける。
悪いことをしたら叱るが、その後良い所を見つけて3倍褒める。
父母、園児と職員のコミュニケーションを深めるために、募集人員はこれ以上増
やせない。
移動するときは、公共の交通機関を使用する。園庭が狭いので、毎日お散歩に行く。
とにかく、たくさん歌を歌う。

私の理想通りの幼稚園だ!!!

RK君のお兄ちゃんはこのSK幼稚園の卒園生なので、さらに色々教えてもらうと、

この園長先生はいつもジャージを着て、いつも子供たちと一緒に行動をしている。
園児と父母の顔をすぐ覚えてくれる。
でも、鼓笛隊などの授業はとてもきびしい。

こなつは少しきびしいくらいが、ちょうど良い。
私は希望はSR幼稚園に絞り、他は受けないことに決めた。
落ちたら浪人して、また来年受け直す覚悟を決めたくらいこの幼稚園に惚れてし
まった。
夫にもきちんと説明をし、賛成をしてもらった。

試験は11月1日。

(C) Copyright 2001 nachi All rights reserved. Update : 2002/09/25 Goto HOME