天使と悪魔の記録

 

初めての運動会

10月7日の日曜日、こなつの幼稚園で運動会が開催された。
こなつの幼稚園は園庭が狭いので、毎年近くのS小学校の校庭を借りて行われる。

その日の朝、私は運動会役員で早出なので6時起き。
お弁当をつくり、こなつの準備を全部済ませあとは夫に任せて早めに出る。

8時半集合で校庭に着くと、もう場所取りが済んでる…。
早いなあ(笑)。それでも割といい場所が取れてシートを敷く。
園長先生からの説明があり、それぞれ準備を始める。
取りあえず、私は風船を膨らませる。
…すげえ、疲れるんですけど…。
MOちゃんのママは気合いが入りすぎて、膨らませすぎてどんどん割っていく(笑)。
膨らませた順に割っていったらしょうがないじゃん(笑)。
私は割るのが怖いので、70%くらいでやめる…。
カラーコーンを並べ、花や風船を飾り、準備も無事に終わる。

いよいよ開会式。
年少さんは落ち着かずに、きょろきょろそわそわ。
年中さん、年長さんはきっちりと並んでいる。
たかだか1,2歳の違いで、ずいぶん違うな。

準備体操が始まる。
…こなつはぼーっと突っ立ってる(怒)。
後ろから怒ってやりたいが、そういうわけにもいかず、いらいらと見ている。
何となく、腕や首が動いている…。
RKのママが、
「ちょっとは動いてるじゃん、こなつにすりゃあ上等だよ。」
これで、上等かよ(;_;)。
始めのご挨拶をみんなで言う。
こなつの口もかすかに動いている。
お家では、ちゃんと言えたのになあ。
ご挨拶の後、みんなでお辞儀をする。
年少さん達の頭が下がる。下がる、下がる、どんどん下がる…。
頭が地面に着いてる(笑)。
H君ママが、
「江戸時代のお百姓さんみたい!」と笑う。
ほんと、へへーって感じ(笑)。

最初の競技の、徒競走(かけっこ)が始まる。
私は三番目にゴールした子を引率する役目。
年少さんは、10mくらいをまっすぐ走る。
でもまだよくわかってないから、ふにゃふにゃ、にやにや走ってくる(笑)。
途中で泣きだす子、転ぶ子、斜めに走っていっちゃう子。
まだまだ、幼い(笑)。
背の順で順番に走るので、こなつは女の子で最後の列だった。
よーいの掛け声で、すでに走りだした子がいてやり直し…。
はい、その気が早い子はこなつです…。
後にも先にもフライングでやり直しは、こなつ達だけでした…。
2回目のスタートもこなつはちょっとずるした様に見えたけど、1等でゴール。
でも、私は3番目の子を引率したので、
こなつがどんな顔していたのかわからなかった(笑)。
私はいつもビリだったな、そう言えば…。

年中さんのレースが始まる。
今度はコーナーがあるので、コーナーの内側を入らないように監視するのが私の役目。
間近で子供たちの走る姿を見ることになる、
年中さんになると、これが勝負だとわかる子も出てきて、
やっとレースらしい徒競走になる。
でも、半分くらいはにこにこしながら走ってるな(笑)。
靴をすっ飛ばしながら走ってるし(笑)。

これが、年長さんになるとすごい!
走りにも力が出てきて、どの子も真剣だ。
僅差も勝負も多くなり、順を見分けるのも大変で、
間違えたりすると猛然と抗議を受ける。

近ごろは勝ち負けをつけず、
「みんな頑張りました」的なゲームで終わらせる運動会が増えているという。
おかしな話だ。
負けることを覚えなければ、勝つ努力をしなくなる。
ここで勝ち負けにならなくても生きていくうえでいずれにせよ、
勝負を付けなければならない場面に出会う。
負けることが大事なことも学ばせないで、何が平等なんだろう。
努力しない子供たちが、大きくなった時の社会の方が怖いと思うけどな。

真剣に走って、勝って喜ぶ顔を見れば一緒に喜んでやり、
負けて悔しがる子には、頑張ったね、また今度頑張ろうと頭をなでた。
こなつの幼稚園が、まともな幼稚園でよかったと思う。

徒競走の次は、親が参加のゲーム。
久しぶりに身体を動かす、お父さんやお母さんは大変(笑)。
それでも子供たちは自分の親と一緒に走れるのが嬉しそうだった。

次は年少さんの「ちびっ子とトトロの探検隊」。
トトロに出てくるキャラクターのお面をかぶり、
ねこバスに乗って、トンネルをくぐり、
お山を回って帰ってくるのだが、年少さんにすればこれは大変なこと。
男の子と女の子がペアになってやるのだが、
まず、ねこバスに乗るのがいやだと泣きだす子がいる(笑)。
なだめすかして乗せると、今度はトンネルが怖いと泣き、
お山を無視してそのまま暴走する子もいる(笑)。
その子達をそれぞれに導き、ゴールさせるのは至難の業(笑)。
親達ははらはらしながら見守り、完走すればほっとする(笑)。
こなつは大張り切りで、ねこバスは男も子が先頭なのに、
自分がぐいぐい引っ張り、パートナーのS君の手を引っ張ってトンネルをくぐり、
お山もびゅんびゅん回って走り抜けた。
S君大泣き…。ごめんよ(;_;)。

年少さん、年中さんのレースも終わり、
次は役員参加の「台風の目」…。
5mくらいの竹棹を4人でもって、
二つの旗を2回廻って戻ってくる。
私も役員なので参加しなければならない。
私の組はアメリカ人ご夫婦と、誰かのお父さん。
(こんな感じ→図1下手な絵で、ごめんよ…。)
私は一番小さい。一番軽い。
なのに、何で一番外側!!
とりあえず、頑張ろうと順番をどきどきしながら待つ。
場所を変わってもらおうかなと思っているうちに、
私たちの番がやって来た。
前のグループからさおを受け取るとすぐにスタートなのだが、
早過ぎて私がさおをつかむ前にスタートされてしまった(;_;)。
必死で追いかけさおにつかまるととたんにコーナーで、
ビューンと回される。
(こんな感じ→図2下手な絵で、ごめんよ…。)
一回目は持ちこたえたけど、二回目は飛んでいきました…。
でも、みんな勝負に必死なんだもん!
飛ばされてる私に見向きもしないで、ゴールに向かって走っていくし(;_;)。
後を必死になって追いかけたよ(;_;)。
でもそのかいあって(?)あって、私たちの組が優勝。
賞品にノートをもらいました。
来年は、真ん中につかまろ…。

年少さんがぐずったり、拗ねたりして競技が中断することが多くだいぶ時間が押した。
お腹は空くし疲れたしで、更に年少さんがぐずるぐずる…。
でも、集合写真の後に、お弁当なんだよね…。
ひときわ大声でなく声…。
はい、こなつです…。
またしても、集合写真は泣き顔。
いつになったら、まともな写真が撮れるやら…。
待ちに待ったお弁当を食べて、こなつもご機嫌。
お昼のあとは、母親と一緒に踊る親子ダンス以外、年少さんの出番はなし。
一まず、親のところへ戻れる。
でも、私は役員。いや、年少クラスの半分は役員。
親が交代交代に、子供を見ているのだが
トラックの外は年少ギャングの無法地帯と化した…。
たくさんのガオレンジャーや、アギトが暴れ回る回る…。
砂場に入っちゃいけないのだが、一人出せば、また別の一人が入り込み、
出せば、または入り込む(怒)。
メビウスの輪のように子供を出し続ける…。
花壇の裏にわらわらと突入し、山と作ったと思えば、
偽物アギトとが破壊し大騒ぎ…。
幼稚園の先生じゃなくててよかったと思いながら、
子供を追いかけ続ける(;_;)。

その時間、年長さんによる鼓笛が始まっていた。
この鼓笛は、都内でもかなり有名なほどのレベル。
小さな子供達がきちんと隊列を組み、
ピアニカや太鼓、シンバルなど演奏する姿は涙が出るほど感動的。
この運動会、最高の花だ。
人の子ながら健気な姿に思わず涙ぐんでいると、H君が、
「おしっこ!」と、手を引っ張る。
男の子のおしっこって、どうやるんだー!
戸惑いながらトイレに連れて行く。
「こなつママ、ちんちんもってー!」
はいはい。トイレが小学生用なので届かない(笑)。
仕方なしに、持ってあげる。
「こなつママ、変なのー!」だって、慣れてないんだもん…。
文句言われながらも、無事トイレ終了。
校庭にでると、もう親子ダンスの時間だった。
ウサギのようでウサギじゃないお面をかぶせて、こなつとダンスを踊る。
「おかあさん、おそいー!」
…すみません、ワンテンポ遅れてるね(;_;)。
だって、わかんないんだもん!!
怒られながらも、無事終了(;_;)。

これで、閉会のご挨拶。
こなつも今度は、大きい声でちゃんと言える。
お別れのお歌を歌って、解散。

でも、私は役員!まだ、後片づけがあるんだよね(;_;)。
こなつを義母に預け、ふたたびS小学校へ戻る。
ラインを消し、砂ならしのためのローラーを引く。
「重いコンダラー」(by巨人の星)を、心で歌いながらローラーを引く。
ほんとに、重いコンダラーって、思ってたんだよな…。
明日は、筋肉痛の予感…。明日でれば、いいよな…。
などと考えながら、ひたすらローラーを引く…。

後片づけも、何とか終了…。
来年はもう運動会役員はやらないぞ!と叫ぶと、M君ママが、
「じゃあ、年間役員ね。」と、あっさり言う。
…来年も運動会役員やります、はい…。
ってことで、来年もほとんど役員決定。
でも、今年よりは段取りもいいだろう(笑)。

家に戻ると、こなつはぐっすり。
いい運動会だったね。
お疲れさま。

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