ボーリング場を出るときに、こなつがどでかいひよこのリュックを見せる。
「どうしたの?これ。」こなつに聞く。
「こうしゃくしゃんがくれたの。」
おーーー!いつもすまん!
黄色いひよこのリュックいっぱいに、お菓子やポケモングッズが入っている。
「ゲーセンで取ったから。」と、こうしゃくさん。
偉いぞ!こうしゃくさん!!
いつも、ありがと。
仙台からこんなに大きな荷物持ってきてくれて、ほんとにありがとね。
黄色いリュックを背負った私と、z,こうしゃくさん、飛騨さんの前を
偶然同じ赤のリュックを背負ったこなつとmackさんが手をつないで歩いてゆく。
親子みたい(笑)。
山手線に乗ると、こなつがなぜか膝を隠している。
「どうしたの?」と見ると、膝からうっすら血が出ている。
転んだらしい(笑)。
こなつは野生動物と同じように、けがをするとすぐこうして隠す。
「ちゃんと転んだらお母さんに言わないと駄目だよ。」
「こなつ泣かなかったよ!」うん、偉いけどねえ(笑)。
おじゃ魔女ドレミのばんそうこうを貼る。
と、こなつがポケットから大事そうに切符を見せる。
「mack兄ちゃん、落とすといけないからこなつが持っててあげるのー!」
・・・・・・・・・・。
おかあさんじゃないんだから、
mack兄ちゃんは切符をなくなさいと思うよ…。
怪しい一行は渋谷へ到着。
駅を出ると、すげえ人…。
こうしゃくさんと、前を行く4人を見失わないように夕刻の渋谷を歩く。
「私、普段三軒茶屋くらいしか行かないから、
こんなに人見たことないよ。」
「仙台も七夕の時くらいしか、こんなに人いないよ。」胸を張るこうしゃくさん。
「だって、繁華街は人が多いでしょ。」
「だめだめ、仙台人は根性がないからなんでも地元のジャ○コで済ますの。」
更に、胸を張るこうしゃく。
「だって、何でも揃うんだよ、ジャ○コ。」
「でも、車は売ってないでしょ。」なぜか、対抗意識を燃やす私。
「時々売りに来るよ!」
負けた…(なにが?)
仙台おそるべし!
スーパーで、車も売るのかよ…。
時々Zが振り向いて、はぐれていないか確認してくれる。
どうせなら、もっと目立つ服着てくれよ…。
でも、Zが前を歩いているとみんなよけてくれるから歩きやすいな。
焼き肉屋さんは地下だった。
薄暗い階段を下りるのに、こなつは怖がって降りられない。
こなつは暗いところが唯一の苦手。
抱っこして階段を下り、店に入ると従業員さんに阻止される。
「何名様ですか?」
「あ、一緒です。」前の一行を指さす。
「あ、すみません。」と、従業員さん。
いいんだよ、無理もないよ。
親子連れと、前の親しい一行はどう見たって仲間に見えないもの。
通されたところは奥まった個室…。
しめた!
これなら多少こなつが澤井でも目立たないぞ!
暗いところが苦手なこなつは、Zと私に挟まれて真ん中に座らせてもらう。
こなつは後ろ向きにそっとZに近寄り、お尻の片方をそっとZの膝に乗せる。
Zが怒らないのを確かめると、本格的に膝に乗り込んだ。
Zでもいいのか、こなつ!(怒)
ちんまりZの膝に入り込んだこなつを横目に、生ビールで乾杯。
さあ、宴の始まりだよ